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(3) 機上におけるCNS/ATM運航デモンストレーションのための準備と実施飛行前のコックピット・セットアップは以下を実施した。
?I RS(慣性基準装置)アライメントにGPS位置を使用(図2.4.1−3)。
? RNP及びGPSナビゲーション・アップデイトの状況を確認(図2.4.1−4)。
? ADSが稼動していることを確認(図2.4.1-5)。
また、アンカレッジFIR 1では、SATCOM音声通信によるマガダンACCとの試験通信、ADSの稼動確認、マガダンACCへのAFNログ・オン、RNP4のマニュアル・エントリーを実施した。
ロシアFIRでは、マガダンACCから「FREE TEXT」、「REPORT PASSING」、「REQUEST POSITION REPORT」、「CLIMB TO AND MAINTAIN」、「DISREGARD」等のCPDLCメッセージがUPLINKされた。
(4) 実施結果
懸念されたアンカレッジとロシア管制当局間の管制移管は問題なく行われ、従来の音声通信であるVHF及びHFに関しては特段の不具合はなかった。ただし、在来通信による管制とCPDLCによる指示に相違が発生し、やや混乱したことがあった。SATVOICEについては期間中、ロシア側管制当局であったマガダンACC及び日本航空東京本社と頻繁に通話を行ったが、特段の不具合は報告されていない。今後は、CPDLCのバックアップとして使用可能と思われる。ADSに関しては、特段の不具合の報告もなかった。
AFNについては期間中にマガダンACCにLog onできない事例が7件発生した。原因は、次のように考えられている。
? マガダンACC内の管制卓にATCFlight Planが配布されなかった為で、航空機登録番号がわからなかった事による。送付したATC Flight Planの配布先Addressは正しいものであり、マガダンACC内通信網の問題と思われる(5件)。この件については、ATC Flight Plan送付の際、サンフランシスコ駐在運航管理者よりマガダンACCに対し電話連絡にて航空機登録番号通知することで対処した。
?航空機側でAOC通信においてWIND DATAをDATA−LINKで入手した際、FMCへのLoadが不十分だったことによる(2件)。

 

1 FIR:Flihght Information Region

 

 

 

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